愛聴盤ピックアップ
ジャケットの絵が不思議に印象的なカナダのシンガー・ソング・ライター、トニー・コジネクのセカンドアルバム『バッド・ガール・ソングス』は、ずいぶん前から目を付けていたアルバムだったが、最近になって思い立って入手し、事あるごとに聞いてきた。1970…
気持ちのいいアルバムである。高く澄んだ空をすくっと見上げて、クリアな空気を胸いっぱい吸い込みたくなる。英国の女優、エリザ・ラムレイ(Eliza Lumley)のアルバム 『She Talks in Maths』 の第一印象はそんな感じだった。 エリザ・ラムレイと言われても…
何気なく聴いた音楽が、思いがけず心に沁みることがある。 とあるコンピレーションアルバムの中の一曲。音楽を流しながら拡げた雑誌に目を落としつつも、文字を追っていたわけではなく、考え事をしていた。そんな中でこの曲に意識が行ったのは、バッハの無伴…
「最近カナダのダイアナに心酔している」と書くと、ダイアナ・クラールのこと?なんて思われるかもしれないが、少し・・・いや、ずいぶん違う。ちょっとこわいダイアナ・クラールの声とは正反対のイノセント・ヴォイス。いわゆる、かわいい系の声だが、その…
ここのところ朝晩涼しくて、冷房を入れずに自然の風だけで過ごすことが多い。今朝も少し早く起きて窓を開け音楽を小さく流していたんだけど、途中ボリュームを上げざるを得なくなった。夏の日差しと共に反応し始める蝉の声のせいだ。いやー、本当にシャワシ…
「えらく早い梅雨入りだな」なんて思っていたら連日ほとんど雨が降らず、「今年は空梅雨かな」なんて嘆いているとドカ雨が降る。最近の気象の劇症化は目に余るものがあるが、こればかりはどうしようもない。やはり地球温暖化の影響なのだろうか・・・ 降り続…
また一年が終わろうとしている。「今年も大変な一年だった」と毎年言っている気もするけど、それにしても厳しい年だった。そのドタバタの高揚をクールダウンするには、この休みでは少し短いかな。でもまたすぐにテイクオフをするわけで、あまりボケボケにな…
11月も終盤を迎え、師走の後姿が見え始めた。ほんの少し前まではまだまだ暖かくて、本格的な紅葉シーズンの頃には一息つけるかな、なんて思ってたんだけど...そんな余裕なんて無いまま紅葉も真っ盛りを迎えたようで、この週末を越せば一気に冬の様相に変…
疲れた~。車での帰省は走行距離にして約二千キロ。昨年は北海道旅行をしたので、帰省は四国のみで九州には帰らなかったが、今年は早くからどちらにも帰ることに決めていた。来年の今頃は、一人の子供は社会人になっているはずで、今度は僕たちが帰省される…
一昨年の話。タワーレコードでいつものようにふらふらと店内を渡り歩いているとき、カントリー調のギターとピアノをバックに歌う男性ボーカルが静かに流れていることに気付いた。聴き覚えのあるいい声だけど誰だっけ、となんとなく思っていると、演奏が終わ…
ここのところどんどん気温が下がってきて、一ヶ月くらい前に戻ったみたいだ。大陸から季節外れの寒気が下りてきたことによる突風や竜巻の被害が連日世間を賑わせてきたが、僕のまわりにもこの連休明け早々の気候変調に対応しきれず、おなかをこわしたり風邪…
ここのところ送別会やら何やらで、飲んで帰る機会が増えている。昨日もお気に入りの店で少人数での同僚の送別会を催した。今日は朝から歯の治療を予約していたこともあり、飲む方はちょっとセーブ気味だったが、食べる方はいつものように最高においしくて大…
先日、録画してもらっていたNHKの「SONGS」で、かつて赤い鳥やハイ・ファイ・セットで活躍し、今もソロで歌い続けている山本潤子の特集を見た。 ハイ・ファイ・セットは僕の中高生時代に「卒業写真」や「フィーリング」が大ヒットしたので、同世代にはその透…
最近、少しばかり気分が下降気味。繁忙感が緩和されてくると、よく直面する傾向なんだけど、例に漏れずやっぱり来た。決して仕事人間でもないのに、もっと時間ほしいなー、なんて思っているうちが花ってことなのかな。 ハイどうぞ、と少しばかり時間が与えら…
暮れも押し迫ってきた。来週はクリスマス。この時期はやらなきゃならないことがいっぱいあって気持ちも焦り気味になるのだが、まだ何も手をつけられていない。年末年始をどうするのかも決めていなければ、年賀状も書けていない。仕事だって、とても一年を締…
夏はボサノバに限る、などと言っておきながら、ぜんぜんボサノバなんて出てこないじゃないか。え?そこのところ、一体どうなっているのだ! ドン! とまあ、了見のやや狭いご忠告にお応えし、僕の机の横にうずたかく積みあげられている、直近聴き散らかした…
どの季節が好き? こんな質問をかつてはよくしたし、された気がする。なぜかこの質問をするときは、相手は恐らくこう答えるだろうと予測していることが多かった。4つの季節は、人の印象と結び付けやすく、その答えを聞いて、「やっぱり?」とか、「意外!」…
ジョン・コルトレーンのアルバム 『バラード』 を聴く時はいつも、陽の降り注ぐ大窓のある明るめのジャズ喫茶で、冷めかけたコーヒーを前に片肘をつき耳を傾けている気分になる。そこには幾分抑え気味の話し声が響き、時折コーヒーカップとソーサーの発する…
いつかこのタイトルでアルバム紹介をしようと思いながら時機を逸していたが、最近様々な面で絶不調。いよいよ特効薬的CDを休日の目覚めに一発かけて、自然にみなぎる力に任せ、全てを忘れて飛び起き、頭も体も活性化させる時なのかも。ただしこの効能は超個…
朝から梅雨らしい雨が降っている。目覚めとともに少しずつ覚醒していく耳の神経にわずかではあるが連続的な音圧を感じる。弱いホワイトノイズのような雨音のベールを剥ぎ取り、まだ少し疲労感の残った体を無理やり起こす。少し汗ばんでいるのだろうか。もう…
雨が降っている。台風が近づいてはいるのだが、まだ穏やかな降り方だ。昨晩は土曜日だというのに深夜まで仕事でばたばたして、ようやくの休日。この調子だと今日は出かけられそうもない。ゆったりと本を読み、音楽を聴くには最高のコンディションだ。 「雨」…
ゴールデンウィークもほぼ終わり、少しずつ気分を戻すべく、大量にたまった仕事メールなどを処理しつつ、ぽつぽつとリハビリを開始している。 今年は最後まで予定を立てる気分にならない休みだった。途中いろいろ考えたが、結局近場に出かけただけになってし…
今日紹介の一枚は、ハナレグミの 『あいのわ』 だ。このアルバムについては、3月12日、13日あたりで紹介しようと思っていた。その前週、「サヨナラCOLOR」について書いたのだが、そこではハナレグミやその音楽についてはほとんど書けず、消化不良気味...…
「草食男子」なんて言葉を聞くと、ヤギがもぐもぐ草を食んでいる映像が頭に浮かんできて、つい「肉食えよ、肉!」なんて、茶々を入れたくなってしまう。 中性的とも言われるチェット・ベーカーの声は、今風に言えば草食系だ。決してがんばらない、アンニュイ…
正月休みも終わり、先週、仕事もスタートしたが、未だ年始のしっぽを引き摺っている。休み明け以降、寒波はここ大阪にも居座っているが、緩みきった体に少しずつネジを締めていくにはちょうどいい。栄養価の高い食べ物とアルコールを無条件に受け入れてきた…
2011年は幸先よく幕を明けた。 元日の朝は6時頃に目が覚めた。大晦日のアルコールが少し残っていて、もう少し眠ろうかとも思ったが、頭が冴えて眠れず起きることにした。寝室を出てリビングに移り、部屋を暖かくしながら配達された分厚い新聞に目を通す。大…
毎年、11月の下旬から2月末あたりまで仕事のピークを迎える。その上に忘年会や送別会が重なって体力的にも限界まで手が届きそうになったりするのだが、これはこれでやめられない。 一週間前の週末も、これ以上遅らせると開催不可能!ということで、金曜日に…
メロディ・アット・ナイト、ウィズ・ユー アーティスト:キース・ジャレット Universal Music Amazon 今日紹介のアルバムはキース・ジャレットの 『The Melody At Night, With You』 。このアルバムにどれだけ救われたかわからない。そんな一枚だ。 ミレニア…
カバーブームが続いている。日本の音楽シーンの話だ。 先日、よく行くショッピングモールの中にある、わりと大きなCDショップで、出たばかりのJUJUのカバーアルバム 『Request』 を聴いてみようと思い立ったが、品切れ入荷待ちでしばらく入手できないという…
僕の部屋の窓から外を眺めると、彼方に大阪北部から京都の西部に連なる稜線と、その下に広がる緑や街並みが見渡せる。ここは丘陵地の中腹。かつて一帯は小さなゴルフ場だったそうだが、もう20年以上も前に小規模な街に仕立て上げられた、その一角のマンシ…